王家と皇女
2012年 6月 8日 金曜日
NHK「平清盛」で、気になることがあります。
天皇家のことを「王家(おうけ)」と呼ぶことです。
NHKのQ&Aに以下のように掲載してあります。
『法皇(ほうおう)・上皇及び天皇、さらに后(きさき:中宮・皇后など天皇の妻の総称)・女院(にょいん:天皇や上皇の側近くにいる妻や娘のうちから選ばれる)などを含む、この院政(いんせい)期特有の権力形態を「王家」と呼んでいます。』
もし、百歩譲って、実際に当時の人が「王家」と使っていても、「天皇家」、「皇家(こうけ)」又は何か別の呼び方で呼んで欲しかったです。
↑宮島の写真がなかったので、どこかの神社の写真
それとは対照的に、韓流のドラマ、キム・テヒ主演で、「マイ・プリンセス」では、韓国の皇室を復活させようとするドラマがあります。
このドラマでは「皇室」を復活させるためのプリンセスを「皇女(こうじょ)」と呼んでいます。
たしか、朝鮮半島は王朝であったはずですので、「王女」とするのが妥当ではないでしょうか。
これが、日本版にするための翻訳で、「皇女」になったのなら、まだいいのですが、本当に韓国が「皇室」を復活させるドラマを考えたのなら、何か違和感を感じます。
自分は、「王朝」は武力を背景に支配し、日本の皇室「朝廷」は民の尊敬で支配する形態だと考えていました。
天皇が象徴になったのはアメリカが決めたわけではありません。
鎌倉時代に武士が実権を握ってから、天皇は武力を持ちませんでした。
ここで天皇は元首ではありますが、実質的な象徴になりました。
任天堂「ファイヤーエムブレム」で言うところの「エムブレム」です。
帝国も「皇帝」を名乗りますが、これは王朝の1形態だと考えています。
王朝と朝廷の決定的な違いは、王朝は王ですから、対立相手を徹底的にたたき、その血族を全て根絶やしにします。
朝廷では、平家が政権を取ったときも、源頼朝、源義経などが他家や寺への預かりという形になっています。
つまり、支配者が「やさしさ」を持っているのです。
朝鮮半島をネットで調べると、日清戦争の後、朝鮮王朝が終わって、清(中国)から独立した後、「大韓帝国」という「皇室」を復活させるというつじつまが合う国の形態を取っていることがわかりました。
ただ、この大韓帝国は1897-1910の13年だけでした。
つまり、日本が朝鮮を併合する前の傀儡政権(だと思う)だったのが、ちょっと引っかかります。
韓国の人たちも、王室より皇室にあこがれているのでしょうか。
ただこれは日本から見た歴史で、韓国ではこのあたりをどのように教えられているのかは不明です。
ちなみに、「平清盛」に戻りますが、平家の嫡男問題をやるからつまんなくなると思っています(最近は閲覧していないので、どのようになっているかわからないのですが、、、)。
「ワンピース」の「天竜人(世界貴族)」とルフィーの義兄弟エースの友人「サボ」のエピソードのようなモチーフにすれば、みな平清盛を無条件に応援するようになれるのではと思います。
天皇家の威光をたてに悪行の限りを尽くす貴族と正義感の強い平清盛の友人を軸に、魂の物語にするのです。
再現ドラマではないのですから、行き過ぎた時代考証は必要ないと思います。
当時にタイムマシンで、調べに行ったわけではないのですから、、、。
ちなみに、西日本が梅雨入りしました。
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